
結論:覚悟をもって選択しましょう
自動車保険には、一定の条件を追加することで保険料が安くなるものがあります。
(各社で名称が違いますので要ご確認ください)
・年齢条件設定
・運転者限定
いずれも補償を縮小することになるので注意が必要です。
しかし、実態に沿ったかたちであれば問題はありません。
今回は運転者限定について解説していきます。
運転者限定の設定
名前の通り、運転者を特定する特約です。
・本人限定
・本人・夫婦限定
と分かれています。
年齢条件と合わせることでさらに運転者を限ることが出来るので保険料も安く抑えられます。
補償内容のポイント
ある保険会社を例にポイントを解説します。
問題) 次の家庭の場合、適切な年齢条件と運転者限定は??
夫婦ともに37歳、子供が10歳のご家庭
夫婦の実家は遠方、車を貸すタイミングは殆どない。
答え)年齢条件 35歳以上 運転者限定 本人・夫婦限定
年齢条件の設定は同居の親族を元に考えるので35歳以上補償。
別居の親族に運転をまかせる機会が殆どないため、本人・夫婦限定。
非常にシンプルに選択することが出来ます。
ただ本当にこの内容で良いかは、じっくり検討する必要があります。
よく考えなければいけないこと
冒頭に「覚悟」や、説明で「殆ど」という偏った言葉を使っている理由を解説します。
問いたいのは
「本当に本人、もしくは夫婦に限定してもいいですか?」
ということです。
「殆ど」という言葉を使っている理由は、
「親族が遊びに来た際に運転をしてもらう可能性が0ではない」
という可能性のためです。
せっかく親族に来てもらったから、遠出をして楽しんでもらいたいということも考えられます。
あまりに疲れてしまって眠気が、、、ということも考えられなくはないです。
とはいえ、限定条件をされる方は重々承知で契約される場合が多いので、契約に沿って徹底される方が多いです。
一番の注意点は、対象者が本当に運転できない状況に陥った場合です。
体調が急に悪くなり、第三者に運転をしてもらう必要が出ることが考えられます。
旅行先で倒れられて、車両を動かさなければいけない状況に遭遇したことがあります。
運転者を限定することは、可能性の低いリスクも同様に限定すると考えるべきです。
このことから「覚悟をもって選択しましょう」という言葉を選びました。
1番怖いのは、上記を承知の上で契約をしていたが、免許を取った子供が承諾なしに運転して事故をしたというパターンです。
補償されませんので、かかった費用は全額自己負担になります。
運転者限定をしない選択
おすすめは運転者限定しないことです。
・保険は万が一のためのもの
・運転者限定をしてもそこまで安くならない
事故もですが、本人の体調も選ぶことは不可能です。
体調管理をしっかりしていても、突然起こる疾患も考えられます。
保険料の割引も年間5,000円程です。
安心感を得れるのであれば高い保険料ではないと感じます。
まとめ
運転者限定は、運転する人を限定することで保険料を割引く特約です。
年齢条件の設定以上に、運転者を慎重に検討する必要があります。
ご自身以外の方が『ほとんど運転しない』という状況でも、体調不良による緊急時の運転や、将来的な家族構成の変化によって運転者が増える可能性も考慮することが大切です。
割引される保険料だけでなく、万が一のリスクも十分に考慮した上で選択しましょう。
今回は、特に注意していただきたい点に焦点を当てて解説しました。
契約条件をあやまると、いざという時に十分な補償を受けられない可能性があります。
是非、契約内容を見直すきっかけになれば幸いです。
コメント